今日は、ブログのタイトルにもある「シミュレーション」の例として、「健康と長生き」について考えてみましょう。
きなこちゃんは、日本人がどんどん健康で長生きになっているって知っているかな。
へぇ、それは良いことだね。きなこはお散歩の時に、たくさんのおじいちゃん・おばあちゃんに可愛がってもらっているよ。これからも健康で長生きしてほしいな。
そうだね。そのためには、みんなが安心して暮らせる制度や環境作りが大切なんだよ。そのためにも、シミュレーションはとても役に立っているよ。
みんなが健康で長生きをしたらどうなるでしょうか。例えば、このようなことが期待できます。
- 元気に出かけられる。(旅行・外食など、経済活動への貢献)
- お仕事を続けたい人が働き続けられる。(税収への貢献)
- 介護が必要になる時期が遅くなる。(介護需要の変化)
良いことばかりでしょうか。皆さんは、少子高齢化という言葉を知っていますか。日本は、人口は減っていますが、長寿化で高齢者の数は増加しています。そして、日本の社会保障システムは若い人たちが高齢となった人たちの生活を支えるシステムを採用しています。
- 若い人は減っているのに、年金に必要なお金の増加分は、どうやって用意するの?
- 寿命が伸びた分の医療費や介護費はどのくらい増えるの?
このような疑問に答えるためにも、シミュレーションは役に立ちます。健康だからもっと働き続けたいという人が増えたら、「税金」を通じて、助けが必要な人のために財源を増やすことができます。環境を整える(階段からスロープにするなど)ことで、お出かけを控えていた人も出かけやすくなれば、健康な人が増えて、結果として、国の支出(必要な医療費や介護費など)が減るかもしれません。こういった、たくさんの複雑な関係をコンピューターで計算して、集計することによって、「どうやって?」「どのくらい?」という様々な質問にシミュレーションは答えてくれます。